藤吉秀樹建築計画事務所

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Photo : Yukio Arikawa


Photo : 新建築写真部

Weekend House

所 在 地:長野県軽井沢町
施   工:北野建設東京本店
敷地 面積:3128.54㎡
建築 面積:  518.15㎡
地階床面積:  111.80㎡
1階床面積:  462.51㎡
2階床面積:  119.81㎡
延べ床面積:  694.12㎡
構造 規模:RC造、地下1階・地上2階建
 
掲載誌 「新建築住宅特集」2003年12月号
    モダンリビング218号
    モダンリビング[海と森の別荘]

道路から幅約10メートル奥行き約60メートルの縦長の長方形と、その軸線に直行する長方形のT字形を持つ敷地に,逆らわずそのまま建築の機能を配置している。
中軽井沢の林の中に位置しているが、この敷地は元々は大手銀行の保養所だったところで、すでに林は人工的な庭に置き換えられていた。そこで、自然の木をほとんど伐採することなく、アプローチから中庭へと、幅1メートル開口幅2メートルの門型のコンクリート製の構造体を規則的に配列し空間を構成している。
アプローチの列柱は地下の光床の中へと延びてゆき,約60メートルのアプローチから訪れた人を導いている。その先の斜めに切り立つ岩肌の壁は、切り取った地層の断面を表現している。
この建物は、4家族が年に数回集まって過ごす事を目的に建てられた週末ハウスである。その為の4つの寝室と1戸のゲストルームがある。
地下には、ビリヤード室と180インチの大画面のホームシアターがあり娯楽施設となっている。
一階に、渓流の流れる雑木林を眺めながら、4人同時にゆったりはいることが可能な、バスルームがある。リビング、ダイニングキッチンは100畳の広さがあり、傾斜天井の高い部分では、天井高は6メートルあり雄大であるが、心地よい。リビングの中を縦に貫通する列柱は、絵を飾る為の格好の壁となり、サンルーム的な空間と居室を、適度に分離する機能も併せ持っている。
宿泊棟とリビング棟の間に中庭を設け、ガラス屋根付きのコールテン鋼製のカーテンウオールで取り囲んでいる。
透明なスクリーンで仕切られた3層の空間は, 適度に距離感を持ちながらも,空間の奥行き感と雄大な広がり感が美しくかつ心地よい。夜になると特に空間の連続性が強調されて美しさが際っている。